中毒疹について

2003年4月9日掲載 

 体外性物質が体内に入り生体に障害を与え、その結果として生じたものを中毒疹といいます。 症状としては、躯幹を中心に四肢にかけて赤くて細かい発疹が左右対称性に全体的に出現します。

 原因となる体外性物質には種々のものがあり、感染症(細菌・ウイルスなど)や食べ物・飲み物によるものや薬剤によるものなどです。 それらのものが体内に入って発疹が出現した場合、多くは似たような発疹になるため、見ただけでは原因が何であるとはわかりません。 そのために発疹が出た時の状況や前後関係の経過をうかがって原因を推測します。特徴的な発疹であれば原因が推測出来ることもあります。
原因が分かれば、例えばウイルス性で麻疹ウイルスが原因だと麻疹(はしか)、風疹ウイルスが原因だと風疹(三日はしか)、薬剤性だと薬疹と呼びます。

 治療に関しては、中毒疹の大部分はアレルギー反応で起こるので、抗アレルギー剤の内服をおこない、また明らかな原因がありそれが取り除ける場合(薬疹の薬剤など)は取り除きます。
薬疹の場合、今まで何年も使用していても、ある時、突然合わなくなる事があり今まで大丈夫だから違うとはいえません。 造影剤が原因の場合、検査の施行後1週間前後で発疹が出るので、本人が造影剤を使った検査のことを忘れている事もあります。また、最近は自然食品や漢方薬・サプリメントなど取っている方も多くそれらも原因になる可能性はあります。
一部のウイルス性を除いて伝染性はありません。
通常は一過性(1週間前後)で症状は治まります。

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