30.疥癬(かいせん)について

2019年1月22日掲載 

疥癬とは、ヒゼンダニという小さなダニが皮膚の表面の角質層のみに寄生しておこる、かゆみの激しい皮膚病です。
痒みの原因ですが、ヒゼンダニは刺したり吸血したりしません。ダニが皮膚に寄生しても約1か月間は何の症状もありません(潜伏期)。
この期間にダニが繁殖し数が増えたり抜け殻や糞に対するアレルギー反応が引き起こされる(感作)と痒くなり、多彩な症状が出てきます。

症状は、痒みを伴う赤いブツブツや陰部や脇の下に赤茶色のしこり、手や手首などに「疥癬トンネル」という特有の皮膚症状が見られます。

感染経路は、人から人に感染します。ヒゼンダニは人の皮膚で一生を過ごす生物で、人の皮膚から離れると死んでしまいます。
感染する条件としては一緒の布団で寝る、雑魚寝する、長時間肌と肌が触れ合う(マッサージや手を繋いで散歩)などでダニが移動してうつることがあります。
短時間触れる(握手する)とか並んで一緒に食事するなどの通常の社会生活ではうつる可能性はほとんどありません。

治療は、内服薬や外用薬で治療します。ダニの卵には効かないので1週間の間隔を空けて2回治療をします。
痒みや発疹はアレルギー反応なのでダニが死滅してもしばらく症状が残ることがあります。

リネン類の対応。シーツ、寝具、衣類などの洗濯は通常通りで問題ないです。
治療が終わるまではタオルなど肌に触れるものの共用は避けていた方が良いです。
ヒゼンダニは熱に弱いので乾燥機を使用すると死滅します。50℃以上のお湯に10分以上浸すことも有効です。

またヒゼンダニの寄生数によって症状が違い、通常型と角化型に大別されます。
通常型ではダニは数匹から数百匹程度ですが、角化型は数百万匹と桁違いに多く寄生しています。
なので角化型の場合は極めて強い感染力があり隔離やリネン類の対応など通常型とは違った対応が必要になります。