31.外用薬の混合使用について

2019年5月14日掲載 

外用薬を混合して使用するメリットは、複数の薬を別々で塗るのは手間がかかり面倒なのを改善する、薬を希釈して効果や副作用をおさえたい、などがあると思います。

ところが混合するデメリットもあります。
メーカーの研究・実験によって完成されている薬を他の薬と混合するとその効果が変化する。分離したり安定性に欠ける。pHの変化、空気と触れて酸化が進む、使用の都度指が容器に入り雑菌の混入などの問題もおきます。

また効果や副作用をおさえる目的で、重量あたりで半分ずつ混合しても効果や副作用が半分になるとは限らず、場合によっては効果が弱まり過ぎたり副作用は変わらなかったりします。 逆に希釈によって副作用の軽減を図ったつもりがむしろ経皮吸収を促進することもあります。
ステロイド剤と保湿剤を混合した場合、本来は保湿剤の外用だけで良い部位にもステロイド剤を塗ってしまう事になります。

この様な事があるので複数の薬を使う必要がある場合でも当院では薬の混合使用はしておりません。
それぞれの薬の効能を説明して理解してもらい症状に応じて患者さん本人に塗り分け使い分けをしてもらっています。
少し手間にはなりますが患者さん自身が薬を使いこなして症状をコントロールするようにアドバイスしています。