お肌のおはなし「タコ・ウオノメ」

――「月刊 おとなりさん」12月号(2000.12発行)より転載――

肥後尚孝

 今回はタコ・ウオノメの話をしましょう。
タコ・ウオノメは共に皮膚が硬くなってしまう状態です。正式な病名ではタコは胼胝腫(べんちしゅ)、ウオノメは鶏眼(けいがん)といいます。両者共に繰り返し外的な刺激を受けやすい部位にできますが、微妙な違いがあります。まず、その違いから説明しましょう。

 例えば物書きの人の利き手の中指などにペンだこが出来ることはご存じの通りです。このように、繰り返し刺激を受けていると皮膚は薄いままだと剥けてしまうので自分を守ろうとして皮膚(角質)を硬く(厚く)していきます。この状態が俗に言うタコです。 言い換えますと刺激に対する正常な防御反応で、痛みは伴わない場合がほとんどです。

 それに対して、刺激によって厚くなってしまった皮膚(角質)がクサビ形に皮膚自体を圧迫してしまうようになった状態がウオノメです。下方を押している部分が上から見ると、中心に目のように抜けてみえるので、この名がついています。

 いずれにしても出来やすい部位はその皮膚の下に骨や関節があるところで、これらが出来るということは、その部位が刺激を受けているという証拠です。ですから何よりもその部位に刺激を与えている原因を取り除くことが大切です。例えば足に出来たタコやウオノメは、その人の歩き方や骨格・履く靴によって出来る場所が決まってきます。そのため同じ人だとどうしても同じ場所にくり返しおこりやすくなります。

 一般には痛みを感じるようになったら治療した方が無難です。治療法は硬くなっている部分を削ることで、特にウオノメの場合、芯(目)を取ると痛みがかなり楽になります。ただし、削りすぎると逆に皮膚が薄くなりすぎてしまうことがあるので、程々に削る技術が必要になります。また、硬すぎて削れない場合は皮膚をふやけさせる薬を数日間、貼りっぱなしにして柔らかくしてから削る方法をとります。

 ウオノメと似ていて違う皮膚の病気でイボがあります。特に足の裏に出来ると一般の人にはウオノメが出来たと勘違いしやすいのですが、なかなか治らず徐々に大きくなったり数が増えたりします。これがイボの特徴です。治りの悪い、あるいは体重の掛からないはずの所まで数の増えるウオノメ(?)があるという方は一度皮膚科の専門医に診てもらいましょう。

 ちなみに、イボについては次回に詳しくお話しする予定です。